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Oppenheimer (2023)を観て@GCS池袋

  • Writer: Nebula
    Nebula
  • Apr 13
  • 4 min read

Updated: 6 days ago

“Now I am become Death, the destroyer of worlds.”


はじめに

少し前に観た映画、Oppenheimer (2023) についての記事です。

ストリーミングで観た後、池袋のIMAX再上映も観ました。

この記事は2025年3月14日にNoteに投稿した内容を一部改変したものになります。


予告編

あらすじ

ネタバレ注意です。

序盤〜中盤の流れのみ書いています。

第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。これに参加した J・ロバート・オッペンハイマーは優秀な科学者たちを率いて世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。 しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。冷戦、赤狩り―激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだった―。

https://filmarks.com/movies/99563 より


久々の劇場

感想は後で書くとして、ここには映画館について書こうと思います。

コロナ以来数年ぶりの劇場。その間に筆者も色々変わりました。

グランドシネマサンシャイン 池袋のシアターにて、座席は赤丸の所を取りました。

実際にはこの予約画面以上に多くの席が埋まっていた気がします。

劇場は池袋から徒歩数分。

想像より近かったです。方向音痴な身としては凄く助かりました。

奥に見えるのが映画館
奥に見えるのが映画館

観に行った日は映画館全体がとにかくウィキッド推しな雰囲気でした。

ウィキッドも悪くない映画だと思います。Defying Gravity良かったです。

映画館の入り口は4階。ここからエスカレーターで各シアターに向かう事になります。

エスカレーターは横に映画史を感じさせるポスターが貼られていて面白いですよ。

ただ...IMAXシアター(12階)はエスカレーターだとあまりにも遠すぎる!そこでエレベーターを使いました。

...という手順でシアターまで行ったのですが、どうやらノーラン監督の直筆手紙が11階踊り場に置いてあるらしいです。

完全にやらかしました!!!!!!!!!またそのうち行ったら見に行きます。


そんなこんなでシアターに到着。

(記憶にある限り)初めてのIMAXシアターだと思います。

非常に大きいスクリーンと、謎の画面比に驚きました。

後で調べて知ったのですが、ビル6階分の高さがあるらしいです。(幅25.8m×高さ18.9m)

通常盤とIMAX版の違い
通常盤とIMAX版の違い

感想

本作を初めて鑑賞したのは、Prime Videoでの配信を通してであった。

その際最も強く印象に残ったのは、原爆の開発という歴史的事実そのものよりも、オッペンハイマーという人物の内面に迫る描写であった。

タイトルに冠された彼の名が象徴する通り、本作は「近現代のプロメテウス」とも呼ばれる彼の業績と苦悩を丹念に描き出しており、技術者・科学者の業と倫理について多くを考えさせられた。

歴史に詳しくない身としては、本作を通じて初めてアメリカ側の原爆投下に対する価値観、すなわち「降伏しない日本に対して戦争終結を早めた結果、日米双方の死傷者を減らした」とする理屈に触れることになった。

これに賛同はしないが、簡単に反論できる論理も思い浮かばず、判断の難しさと問題の根深さを感じた。

また視覚効果も非常に印象的で、それが2回目の鑑賞の決め手になった。


そして二度目の鑑賞では、IMAXという上映形式がもたらす視覚・聴覚の圧倒的な臨場感が新たな体験をもたらした。

冒頭の量子力学に関する視覚的演出の時点で既に圧倒され、以降の重要な場面(トリニティ実験、大衆の前での演説、オッペンハイマーが抱えた精神的動揺など)においても、その没入感は家で見るものとは次元が違った。

特に体育館における足踏みの音は、冗談抜きで座席が震えるほどの音圧で客席を包み込んでいた様に感じる。


また、本作の画面比は常にIMAXに固定されているわけではなく場面によって通常のシネマスコープ比に切り替わっており、白黒↔︎カラーの入れ替えと同じくこちらにも視覚的演出にも明確な意図が感じられた。

ただし、IMAXの強烈な視覚・聴覚刺激は重く複雑な本作の構造やテーマを冷静に噛み砕くにはややインパクトが強く、考えるというよりは感じる映画体験になった印象だ。


本作は3時間という長尺であるにも関わらず一瞬たりとも退屈を感じさせず、むしろ何度でも観返したくなるほど内容が濃密である。

作品に対する評価は分かれるかもしれないが、私はこの映画は「名作」だと思う。

そして何より、日本という立場の元で生きる私達こそこの作品を観る事に強い意義があるのではないかと強く感じた。

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